独自の測定器で 騒音の実態記録を 町長へ要望


「大島の静かな空を守る会」は次のような要望書を周防大島町長に送りました。

………………………………要望書………………………………

2012年7月10日

周防大島町長 椎木 巧殿

大島の静かな空を守る会

 岩国基地に所属する米軍機は、広島県の西部・北部の広い範囲を飛行して、その騒音が住民の生活に被害をもたらしています。とくに低空飛行訓練は、地上300-400mの高度で飛行するため、住民に恐怖をもたらしています。この被害から住民を守るために、各自治体は、役所(役場)、支所、出張所に担当職員をおいて、毎日の低空飛行、騒音飛行の災害度を記録させ、半年ごとに県で集計し、そのデータを防衛省など関係機関に送っています。(参考資料添付)

 島根県浜田市は今年1月、市独自に騒音測定器を旭支所屋上に設置しました。防衛省の騒音測定器は設置されていないので、これでやっと騒音が正確に測定されることになりました。市は記録データを国、県、米軍へ送る予定です。(「静かな空」No.30(2012.2.15)参照)
 
 これらのデータにもとづき、島根県の横口知事は、6月1日、岩国市の米海兵隊基地を訪問、具体的なデータをもって、島根県西部の米海兵隊の軍用機の低空飛行の騒音被害の実情を訴えました。同知事は、さらに国にたいして防音などの対策を要望するとのことです。(中国新聞6月2日、6日)

 現在防衛省が三蒲と浮島に設置している爆音測定器は、1日全体で、騒音飛行回数と、騒音度のW値を計算して発表していますが、これでは、1回1回の騒音度がわからず、激しい騒音をたてた場合も、1日全体でならして計算するので、騒音の激しさや恐怖などはわからなくなります。

 以上により、以下の2点を周防大島町に要望します。

1.騒音の激しい地区で、職員の手で騒音飛行の実態を記録させてください。

記録するデータは次の4点です。

1) 各飛行の月日・時刻
2) 各飛行の騒音度(デシベル)
3) 各飛行の飛行コース
4) 各飛行の飛行高度
2. 防衛省の騒音測定器では、毎回の騒音度がわからないので、町独自に騒音
測定器を設置し、飛行回数と、毎回の騒音度(デシベル)を記録してくだ
さい。記録する騒音度は20-130デシベルの間です。
参考までに、騒音測定器の例として、次のようなものが挙げられます。

ONO SOKKI 社製品

LA-5570 \450,000
LA-5560 \330,000
LA-2560 \270,000

 騒音測定器が設置された地区では、上記1の観測記録のうち、「各飛行の月日・時刻」と「各飛行の騒音度」の手作業による記録は不要になります。
以上