椎木周防大島町長から聞くー要望書への回答


国に「見直しの要望」はしない
 -- 椎木周防大島町長から聞く --
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 4月6日(火)「大島の静かな空を守る会」の会員7名が椎木町長をたずねて、12月16日に提出した「要望書」への回答を聞きました。町長は次のように回答しました。
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 政権がかわって、マニフェスト通り「見直しをする」と期待した人もたくさんいた。私は12月議会で、国が見直しすれば町議会が移駐反対決議をした段階に戻るわけだから、「閣議決定を白紙に戻して再編を見直すなら、原点に立ち返り、受け入れられない」と考えていた。しかし国は59機を移駐することを閣議決定したので、賛成ではないがやむをえない、という立場である。
12月に「守る会」から、移駐反対の意志表示をしてほしいとの要望を受けた。しかし1月26日に政府が答弁書で、移駐は日米ロードマップにしたがってする、と閣議決定したので、見直しはないことが明確になった。したがって、「要望書」にある「艦載機移駐計画の中止を強く要望する」ことはできなくなったが、政府は普天間の新たな移転先を模索しており、個々の再編計画が全体としてパッケージになっていることを考えると、事実上閣議決定が変更されたのかと考えていた。
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 追加して送った「艦載機移駐計画に関する質問と要望」にたいする回答は次の通りです。

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1 「閣議決定は絶対でなくなりつつある。騒音のたらい回しは認められない」と言ったのは、12月議会で報告したとおり、閣議決定が白紙になったらすべてはじめからやり直し、という意味である。

2 「白紙に戻るのを待つのでなく、白紙に戻して移駐計画を中止することを国に要求すべきだ」とのことだが、新たに閣議決定し、防衛副大臣もそれを確認したので、白紙にもどすことは考えにくい。

3 「政府の考えが明らかになれば、町の願いを伝える」と発言したのは、国が方針を明らかにしたら、「負担増にならないように」という周防大島町の要望を伝えるつもりだ、という意味である。(「負担増にならない」とは具体的にはどういうことか、と質問すると、移駐していないので具体的なことはいえない、と回答)

4 「移駐反対の要望について議会と協議してほしい」との要望があったが、議会と協議することはしていない。議会の方からも話はない。

5 再編交付金は申請する。平成22年予算に計上して議会で議決されている。

6 鳩山首相は「現地の了解がなくて案を進めることはない」と言っており、普天間の辺野古への移設の閣議決定はゼロベースになった、町民の生活を守るために、移駐反対を主張してほしい、との私たちの要望には、閣議決定で予定どおり移駐することが明らかになった、皆さんの要望はよくわかったが、国が決定したことだから、賛成ではないが、やむをえないという立場である。私たちも皆さんも、再編計画の見直しに大きな期待をかけたが、岩国については政府が閣議決定した内容は、前政権とかわらないと思っている。
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質問 町長は艦載機岩国移駐に反対なのか、来ない方がいいと考えるのか。
答え 町議会は反対の決議をして、決議は今も生きている。私は賛成ではないが、やむを得ないと考える。

質問 移駐もしないのに、いま爆音は大変な状態だ。これにたいして町は何かしたか。
答え これまでも何度も申し入れをしている。最近では4月2日にも中国四国防衛局長に申し入れをした。
周防大島町の騒音苦情の担当部署は 総務課行政班 Tel : 74-1000

要望 町長から政府に「見直し」の要請をしてほしい。
答え 趣旨はよくわかった。私たちも、新政権では閣議決定を白紙に戻して、議会が反対決議をした昔の段階に戻って、はじめからやりなおすのかと思った。皆さんも期待をもったと思う。

要望 強い町長になってほしい。
答え それもよくわかった。

質問 国から説明会をするという話があったか。
答え 中国四国防衛局からきてその話があったが、沖縄のことがまだ決定していないので、現段階で説明会をするよりも、再編全体の政府の方針が決まってからの方が良いと思う。

要望 閣議決定が出ても、名護市長の反対で辺野古移設がゼロベースにもどったということがある。町長の発言は国にたいして大きな影響力をもつ。見直しを国に要望していただきたい。
答え おっしゃることはよくわかった。

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 町長は、民主党マニフェストで「再編計画見直しの方向で臨む」と言ったので、町議会が移駐反対の決議をした時点の状態まで戻るものと期待したが、岩国基地については見直しをしなかった、残念だ、と繰り返しました。今後は「政府の考えが明らかになれば<負担増にならないように>との要望を国につたえる」といいます。

 今からでも政府に「見直し」を要望してほしいと強調しましたが、1月26日の答弁書を閣議決定したのでだめだろうといいます。12月の「要望書」のときはまだ閣議決定はなかったというと、見直しするというから待っていたといいます。「見直し」といってもピンからキリまであるから「艦載機移駐計画の中止」を要望することを求めたのですが、その意図は伝わらなかったようです。

 基地は岩国市にあるのだから、まず岩国市の意向を尊重すべき、との発言もありました。移駐によって爆音被害が増大するのは大島だけだから、要望して当然だと言いましたが、取り上げられませんでした。「負担増にならない様に要望するのは当然である」との発言はありました。

 町長の手元の「静かな空」No.21、「要望書」「質問・要望」などには、ビッシリとマーカーの書き込みがあり、それを見ながらの答弁で、丁寧に読んだことはよく分かりました。しかし、オバマ大統領が「地元の同意がなければ交渉できない」と言い、鳩山首相も苦悩のなかで「地元了解が前提」の原則を守っているのに、地元町民を騒音災害から守る立場の町長から「国に見直しを要望する」との言葉が聞けないのは残念です。