井原勝介さん講演会 報告


井原勝介氏 講演会
                              
  2008年12月17日、13:30-15:30 周防大島町三蒲の蒲野農村生活改善センターのホールにおいて、前岩国市長井原勝介さんの講演会が開催されました。「艦載機問題について」という演題で、井原さんはきっかり1時間、岩国基地への艦載機移駐問題と岩国市民や周辺自治体住民の住民運動の経緯を説明し、最近の国内・外国の政治情勢をにらみながら、政治と地方自治の本質を、わかりやすく説明しました。
 三蒲地区は、艦載機59機が移駐したら、騒音度がW70を超えるといわれているところですが、すでに現在でもしばしばW70を超える日があり、住民を悩ませています。移駐したら艦載機の数は2倍になるので、騒音災害と事故の危険性はどうなるのか、住民にとって深刻な悩みとなっています。
 講演会へは予定をはるかに超える130人の参加者があり、井原さんが岩国市で体験したさまざまの政治的問題についての明快な論調に、真剣に耳を傾けていました。
講演のあと45分間、参加者と井原さんの間に活発な意見交換がおこなわれました。それでも話が終わらないので、15:30から控え室に移動して、お茶をのみながら、約1時間半、講師と参加者有志の懇談がつづけられました。

 井原さんは、艦載機の離着陸訓練、愛宕山の米軍住宅地化、原子力空母が岩国に来る可能性などを解説、「国の専管事項」とは「地方はモノを言うな」という意味ではない、国の説明で国民が納得しなければ、政策を考えなおすべきだ、国が国民の基本的人権を侵害すれば憲法が国民を守る、住民に身近な地方自治は生活を守る最後の砦、日本はアメリカ従属をやめ、対等の関係で基地問題を交渉すべきだなど、政治学の基本まで掘り下げてわかりやすく解説しました。艦載機移駐反対運動を進めている私たちのための教科書のような講演でした。
 
 いま、この講演の全文を印刷しようと、準備しています。成功するといいですね。