2006年9月25日
町民過半数による艦載機移駐反対署名に関する声明
大島の静かな空を守る会
岩国の米軍基地に空母艦載機等が移転することにたいし、周防大島町民は大きな危
惧を抱いています。過半数の町民が、今でさえひどい騒音がいっそう増すなど、多く
の問題を抱え込むことにたいして、反対の意志表示をしました。
さる2月に住民有志の呼びかけで始まった「艦載機移駐反対」の署名は、7月2日の
「大島の静かな空を守る会」の結成によって促進され、橘地区自治会連絡協議会や大
島地区老人クラブ連合会などの理解と協力を得て、急速に周防大島町全域にひろがっ
ていきました。そして9月19日、ついに周防大島町の人口の半数10,769人を超える11,
231人分の署名が集められました。この署名数は9月1日現在の町の有権者の半数9,497
も超えるものです。また、そのほかに故郷の平安を願う周防大島町出身者や、周防大
島町に関係する町外の方々994人の署名もあり、署名総数は12,225人になります。
署名を寄せてくださった多くの住民の皆さんの高い見識と勇気ある判断に対して、
心から敬意を表します。そして、炎暑もいとわず署名あつめに参加してくださった多
数の個人、団体の皆さんに深く感謝します。
この署名運動が出発した時点から一貫して主張された見解は次の点に集約されま
す。
1 厚木基地の艦載機を岩国基地に移駐する計画は、周防大島町の生活環境を著しく
悪化するものであり、中止されなければならない。
2 「地域振興策」などの財政援助とひきかえに、今後何年続くかわからない騒音公
害等を受け入れることはできない。
3 子や孫など、これからあとの世代のために、この静かな大島の空を守ることは、
私たちに課せられた責任である。
これまで周防大島町長など町行政当局は、艦載機移駐計画に反対するのは一部の町
民だとみなし、町民の意向の重みを認めようとはしませんでした。しかし、過半数の
町民が移転反対の署名をしたということは、町民の大半が移駐計画に反対であって、
国の移駐計画を容認し支持する人たちこそが町民の一部にすぎないことを意味しま
す。町民の生活をまもり、町民の要望を実現することを任務とする町長、町議会議員
は、この現実を真しに受けとめ、直ちに移駐計画容認の方針を撤回し、昨年6月の時
点にもどって、町長と議会が一致して政府に計画中止を要望すべきであります。
すべての周防大島町民、周防大島町長、同議会議員、署名運動に協力していただい
た方々、および周防大島町の動きに強い関心を抱く多くの人々にたいして、私達は以
上の見解を表明します。
以上